認知症になりやすいかどうかに歯の状態が関係しているって本当?

はじめに

歯の状態が認知症と関わっているとは思えないでしょうが、さまざまな研究結果から歯と脳には深い関係があると言われています。たとえば、ものを噛むことで脳に刺激が伝わって思考や意欲、記憶、運動の働きを活発にすると言われています。

さらに、ある研究によれば健康な高齢者が15本程度の歯があることに対して、認知症の高齢者は10本程度となっており、残された歯の数が少ないと海馬や前頭葉の大きさが小さいとも言われています。つまり、歯と脳は深く関わっているため、認知症になりやすいかどうかに歯の状態が関係していると言いきれるでしょう。

さらに、歯が残されるかどうかは歯周病が大きく影響しており、認知症以外にも心臓病や糖尿病の発症に関わってみると言われています。

ここでは認知症になりやすいかどうかに歯の状態が関係していることについて詳しくご紹介します。

将来認知症を防ぐためにも最後まで読んでみて下さいね!

歯と脳の関係

咀嚼によって脳は刺激される

歯にはものを噛む咀嚼機能がありますが、咀嚼は脳を刺激するということもわかっています。

歯と歯が噛み合った時の刺激が歯根膜から脳に伝わって、脳内の運動や思考、意欲や感覚などに関わる部位が活性化すると言われています。

歯がないと認知症になる確率が上がる

ある研究結果によれば、よく噛む人とそうでない人との認知症のリスクは1,5倍にもなると言われています。

認知症の原因だと言われているアミロイドβ蛋白という物質があります。

しっかりと咀嚼できるマウスとあまり噛めないマウスを比べる研究を行ったところ、しっかり噛めない歯のないマウスの方はこのアミロイドβ蛋白が沈着しており、学習能力や記憶に関係する海馬の細胞の数が減少していることが判明したのです。

つまり、しっかり咀嚼して食べられればそれによって脳の中枢神経が刺激されるため、認知症になる確率が下がるということが言えます。

歯を失う原因とは

歯を失っている原因は虫歯ではなく、歯周病だと言われています。

初期症状の人も含めた場合、成人の80パーセントもの方が歯周病と言われているほどです。また、歯周病は生活習慣病の1つでもあり、不規則な生活や食生活の乱れによって発症する病気です。

歯と歯の間の汚れのことをプラークと言いますが、プラークの中には歯周病菌が1000億個もあるそうです。

歯磨きを2日間しないと歯周病になってしまうそうです。

歯周病のメカニズム

ではそんな恐ろしい歯周病のメカニズムとはどういったものなのでしょうか?

そもそも歯周病は歯周病菌の排出する毒素や酵素により粘膜上皮に炎症が起き、それによりできた上皮から歯ぐきに細菌が侵入することによって引き起こされます。

粘膜上皮の下にある組織に入った組織や細菌、酵素を取り込む働きのある細胞がそこに集まってきます。すると、その細胞で守りきれなかったところからさらに毒素や酵素などが歯ぐきの粘膜上皮組織の中へ侵入していき、さらに組織の中へと細菌が入り込みます。

その細菌を取り込んだ細胞が毒素により死滅しますが、死んだ細胞から組織内へと毒素が排出されるため炎症を抑えようとする細胞がさらに集まり、それに対する抗体が排出されます。

さらに上皮の下の組織の炎症が悪化すると、炎症を伝達する物質いわゆるサイトカインというものが排出され、骨を破壊する細胞が活性化してしまいます。

すると、激しい骨の破壊が起こってくるため最悪歯が抜け落ちてしまう・・という事態になりかねません。

歯周病を予防するには

認知症を予防するには歯をなるべく残すことが大切で、そのためには歯周病を予防することが最も効果的だということになります。

では、具体的にどうやって予防すればいいのでしょうか?

歯磨きはていねいに

プラークは歯磨きがいい加減だと、どんどんたまっていきます。歯周病を予防するには毎食後きちんと歯を磨くことが大切です。

歯磨き粉は歯周病を予防するためのものを使い、歯ブラシを選ぶ時はやわらかめかかためのものを使いましょう。また、歯ブラシ以外にもデンタルフロスや歯間ブラシも使うといいでしょう。

歯を磨くだけでなく歯ぐきもていねいにブラッシングすると、歯周病予防効果があります。ただ、あまりに強い力でブラッシングすると、歯ぐきを痛めてしまうので注意しましょう。

 定期的にクリニックで検診を受ける

虫歯や歯周病でもないのに歯医者さんに行く人は少ないでしょう。

歯医者さんのにおいや音だけでも恐怖感を覚えるという人は多いです。

ですが、なにも歯医者さんは虫歯や歯周病などになってから行くところではなく、虫歯や歯周病を予防するために行くところでもあります。

それを予防歯科と言い、歯や歯ぐきの状態を診てもらうことで歯周病や虫歯を予防することができます。この時に、健康保険が使えるのもありがたいですよね。

認知症を予防するためにも40歳を過ぎたら3カ月に1回はクリニックで定期検診を受けるようにしましょう。

定期的に検診を受けることで認知症を予防できると言ってもいいでしょう。

クリニックできちんと治療を受ける

歯周病は初期症状がないため気づかないことが多いです。歯周病の初期段階だということで治療を始めたものの治療途中で通院をやめてしまう方が非常に多いです。

ですが、それだと歯周病はどんどん進行しますので、クリニックでいいと言われるまで治療を続けることが重要です。

糖尿病を予防する

40歳を過ぎると、糖尿病の発症率が上がります。

糖尿病だと歯周病になるリスクがかなり上がると言われているため、歯周病を予防したいなら糖尿病も予防する必要があります。そのためにも、日頃の食生活や生活習慣には十分注意するようにしましょう。

まとめ

認知症になりやすいかどうかに歯の状態が関係していることをお分かりいただけましたか?

手をちょっと動かすだけでも脳を活性化できるので、ご自分で歯磨きを行なったり、食事をしたりなど当たり前の生活を送ることで歯周病を予防でき、認知症を予防できるでしょう。

認知症を予防するためにも日頃のお口のケアをていねいに行なっていただき、いつまでも歯を大切にしてくださいね!

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