目次
はじめに
みなさんはほとんどの人が鼻呼吸だと思っていませんか?実際には半数以上の方は口で呼吸をしていると言われています。また、歯並びが悪い方は口呼吸になってしまっているケースが多いそうです。
唇や口が乾燥しやすい、寝ている時に口があいている、口内炎ができやすいなどの方は口呼吸の可能性が高く、噛み合わせの悪さによって起きている場合が多いです。
ここではそんな噛み合わせの悪さによって起こる口呼吸のリスクについてまとめてみました。もし、ご自分が口呼吸かな?と思うことがあったら、ぜひご参考になさってみて下さいね!
噛み合わせとは
そもそも美しい噛み合わせとは上下左右の歯が均等に並んでおり、あごの関節や噛む筋肉に余計な負担がかかっていない状態のことです。
噛み合わせは歳を取るにつれ変化し、噛む筋肉が弱くなったり、歯がすり減ったりすることで自然に変わってくると言われています。悪い噛み合わせとはこういった自然な変化でなく、歯を失ってしまったり、歯並びが悪かったりなどすることによって起こります。
悪い噛み合わせで起こる口呼吸のリスクとは
歯並びが悪くなる
口呼吸を続けていると舌の位置が変わってくると言われています。
鼻で呼吸していると舌は正しい位置におさまっていますが、口で呼吸していると舌の先の部分が飛び出してしまい歯を押します。
口で呼吸を続けていると下のあごの位置が下がってしまい、歯並びが悪くなったり、悪化したりします。
顔がゆがむ
顔は咀嚼筋や表情筋などの筋肉によりほとんどの部分が作られており、噛み合わせが悪いままだと片側だけで噛むので筋肉の厚みが変わってきて顔がゆがみます。
さらに、その下にある骨は筋肉の厚みによって変わるためあごの形が最終的に変わってしまうのです。
歯周病や虫歯、口臭が起きる
口呼吸を続けていると、お口の中が乾燥してしまい唾液が少なくなるため口臭や歯周病、虫歯が起きることがあります。また、口を常にあけていると着色汚れが付きやすくなります。
風邪を引きやすい
鼻で呼吸していると細菌を鼻の粘膜で吸着して排出できますが、口呼吸だと細菌が体内に入ってくるため粘膜に炎症が起きます。
体内に細菌が入ってくると免疫力が落ちてしまい、風邪を引きやすくなるそうです。
出っ歯になる
舌の本来の位置は上のあごに吸い付いているはずですが、舌の力により上のあごが広がります。
口で呼吸すると舌を下にし空気の通る場所を確保しようとするため上のあごが広がらず狭くなってしまい、その分前へ出てしまうため出っ歯になりやすいです。
前歯に虫歯ができやすい
口で呼吸をしていると、常に口をあけているので前歯が乾きやすくなります。
唾液の働きによって初期虫歯が改善されていますので、唾液が不足してしまうと虫歯になりやすくなってしまうのです。
歯ぐきが腫れやすい
お口の中には非常に細菌が多いと言われています。歯ぐきは粘膜なので唾液の殺菌作用によって常にきれいに保たれています。ですが、口で呼吸をすると歯ぐきが赤く腫れることがあります。
口の周りの筋肉がたるむ
口で呼吸を続けていると鼻や口の周りの筋肉が弱まってしまうためたるんできます。さらに、口が開いている状態なのでしまりのない顔つきになります。
アトピーになりやすい
意外だと思われるかもしれませんが、アトピーなども口呼吸が原因だと言われています。口で呼吸すると、扁桃腺が炎症してしまうので免疫力が低下してしまうからです。
その他にも、喘息や花粉症などの病気も鼻で呼吸することで治る場合があるそうですよ。
顎関節症になる
口呼吸を続けていると、歯以外にもあごにも負担がかかってしまうため痛みが起きます。さらに悪化すると、あごの周りの筋肉や関節まで悪影響が及び顎関節症になることもあります。
自律神経失調症
噛み合わせが悪くなると、口呼吸になって神経のバランスも悪くなり、自律神経失調症になることもあります。この症状は慢性的にめまいや疲労感、動悸や頭痛、耳鳴りや不眠症など症状もさまざまで人それぞれ違っています。
原因は特定しづらい疾患の一つですが、ストレスによって起こることも多いです。悪い噛み合わせのままだとストレスになりやすいので注意しましょう。
肩こりや頭痛
口を動かしている筋肉や肩や首などの筋肉につながっているので噛み合わせが悪く口呼吸をしているとそのバランスが悪くなり血行が悪化します。すると、筋肉が硬くなり肩こりや頭痛が起きたりします。
もし、慢性的な頭痛や肩こりがある方は口呼吸かどうかチェックしてみましょう。
噛み合わせの悪さを改善するには
矯正治療
では、噛み合わせが悪いのをどうすれば改善することができるのでしょうか?そのためには矯正治療がおすすめです。
矯正治療はさまざまな矯正装置を使って歯の位置を動かすものですが、大きく分けてブラケット矯正とマウスピース矯正の2つがあります。
ブラケット矯正とは歯にブラケットと言われる矯正装置を付けそこにワイヤーを付け歯を動かしていく矯正法です。マウスピース矯正はマウスピースを付け替えながら歯並びをきれいにしていく方法です。
インプラントやブリッジ治療など
歯はたった1本抜けてしまっただけでも、両隣の歯によって支えられているため乱れてきます。ですので、歯が抜けてしまった場合にはその歯を補う治療が必要です。
失った歯を補う方法としては入れ歯・インプラント・ブリッジなどがあります。
ブリッジとはなくなった歯の両隣の歯を削り橋をわたすようにつなげるものです。
インプラントはチタンでできた人工歯根をあごの骨に埋め込む人工歯を装着する治療法で、奥歯の場合強い力がかかってしまうため入れ歯だと沈み込み噛み合わせが悪くなることがあるためインプラント治療がおすすめです。
まとめ
噛み合わせが悪いままだと、口呼吸になってしまいお口の中だけでなく全身の健康に悪影響を及ぼします。噛み合わせが悪くなる原因には生活習慣やちょっとした癖で起こるものもあります。
もし、ご自分の噛み合わせで気になることがあったら、クリニックで診てもらい、早めに治療を行って口呼吸にならないように努めましょう!