合わない入れ歯を使用することのリスク

はじめに

せっかく入れ歯を作ったのに違和感がある・・という方は多いのではないでしょうか?

実はそれ、早めに治した方が良いかもしれません。
合わない入れ歯を使用することでどういったリスクがあるのか、その原因についてもここでまとめてみました。

入れ歯が合わない理由

はじめから合わない場合

入れ歯を作った当初からはっきりと違和感がある場合にはその入れ歯が歯や歯ぐきと合っていない、噛み合わせ、舌や筋肉の動きなどときちんと合っていない・・などがあります。

使っているうちに合わなくなる場合

その原因は4つあります。
まず、入れ歯を支えているあごの骨は変化しているため古い骨が吸収され破壊されるいっぽう、新しい骨が作られる・・という新陳代謝が繰り返されています。
ただ、加齢によってこれが衰えてくると骨が痩せてきます。
つまり、土台部分が小さくなってしまうため、お口の粘膜と入れ歯との間にすき間ができてしまい合わなくなってしまうのです。
次に入れ歯の摩耗があります。
噛むことによって入れ歯の歯の部分がすり減ってしまい、上下の噛み合わせが変化するため入れ歯が合わなくなるのです
さらに、入れ歯の汚れによるものもあります。
入れ歯についてしまったプラーク内の細菌が入れ歯の床部分に侵入することで変質してしまい、唾液の中のカルシウムなどが沈着し汚れがつき、床の粘膜に付着しお口の粘膜が炎症を起こし合わなくなってきます。
最後に乾燥や熱などによる変形があります。
入れ歯は一般的に乾燥や高温に弱い素材でできているので、消毒しようと熱湯をかけたり、乾燥させてしまうと変形してしまうことがあります

入れ歯が合わないことによるリスク

  1. 感染症にかかる
    合わない入れ歯を使っていると、歯ぐきに傷がついたところから骨髄炎などの感染症のリスクが起きることがあります。
    合わない入れ歯は歯や歯ぐきを支えている骨を傷つけるため、そこから細菌が侵入することで感染症が起きるのです。
  2. 噛み合わせが悪くなり安定感がなくなる
    入れ歯は残っている健康な歯や歯ぐきの高さにきちんと合わせることによって安定感を得ることができます。
    合わないままで使用し続けると噛み合わせが不安的になり、自分でもどこで噛めばいいのか分からなくなりますので、毎日の食事が楽しめなくなります。
    また、安定感に欠けた入れ歯を使い続けることで歯ぐきがぶよぶよとしてしまう病気になり、場合によっては切除の必要が出てきます。
  3. 老けた顔になる
    合わない入れ歯を使っていると、噛む力がきちんと発揮されないので、筋肉が衰えてきます。
    顔には表情筋や咀嚼筋というものがありこれらによって肌は支えられているため、合わない入れ歯を使っているとこれらの筋肉が衰えるのでしわが増えます。
    さらに、入れ歯を入れると若返って見えると言いますが、入れ歯は咀嚼のためだけでなく歯がないことによって下がってしまった歯ぐきを補う役割があります。
    よく総入れ歯を外した時に口元にしわだらけになるのはそのせいです。
    ご自分にぴったり合った入れ歯を作ることはアンチエイジング効果もあるということですね。
  4. 消化器官への負担が増える
    健康な歯と比べると、入れ歯の咀嚼力は2~3割程度だと言われています。
    さらに、入れ歯が合っていないと咀嚼力は弱まってしまい食べ物をしっかり噛めなくなります。
    その分の負担が消化器官へかかるためトラブルの原因になります。
    体調が悪化したり、元気が出なくなったり、風邪や肩こりの原因になることがあるそうです。
    とは言え、自分だけが他の人と違う柔らかいものだけを食べるのは味気ないですよね?
    ぴったり合った入れ歯に作り替えることで消化器官への負担を軽減するようにしましょう。
  5. 認知症のリスクが高くなる
    入れ歯と認知症はあまり関係がないような気もしますが、噛むことは脳を活性化させると言われています。
    入れ歯が合っていないとしっかりと噛めないので脳が委縮し、それによって認知症のリスクが高まるそうです。
    ある研究によれば、歯の残存数が20本以上の方と比べると歯がなく入れ歯もしていない方の認知症のリスクは2倍近いそうです。
    さらに、よく噛んで食事をする人とそうでない人との認知症のリスクも1.5倍もあるというから驚きですね。
  6. 残った歯への負担が増える
    部分入れ歯の場合、残った歯にフックをかけて使うため入れ歯が合っていないとその分が動いてしまうので、フックがかかっている歯も動いてしまいます。
    さらに、噛む力が少ないため残った歯で噛もうとすることでその歯への負担が増えます。
    負担が増えてしまうと、残っている歯が酷使されるので寿命が短くなるのは当然です。
    部分入れ歯を作成する際にはクリニックでじっくりと相談し、残った歯が健康で入れ歯の負担に耐えうるのかどうかを判断してもらうことが重要です。
  7. 体調不良
    入れ歯が合わないまま使い続けていると歯ぐきが変形してしまい、噛み合わせがだんだん悪くなります。
    この噛み合わせのバランスが悪化すると、あごにかかる力のバランスが悪くなってしまいあごへの負担が増えます。さらに、あごへの負担が増えるとあごの顔のゆがみやあごの痛みが起こり、最終的に全身の健康へも影響が出てきます。
    たとえば、歯の高さが違っている場合には噛むために頭の位置が自然に傾いてしまい、その状態が続くと全身の左右のバランスが崩れ、めまいや手のしびれ、頭痛や肩こり・・などが慢性的に起こることがあります。
    このように、合わない入れ歯を使っていると噛み合わせが悪くなり、お口の中の衛生状態や食べ物の消化、顎関節症、顔のゆがみ、その他の全身疾患などになるリスクがあるので早めにクリニックで相談しましょう。

まとめ

合わない入れ歯を使っていると、感染症のリスクがありあごや肩、腰、頭、ひざなどが痛くなります。
また、歯ぐきが痩せてしまうので噛み合わせが悪くなり、再度入れ歯を作りづらくなります。
合わない入れ歯を我慢して使っているのに使えば使うほどその後の健康に悪い影響が出ることになるため、合わないと思ったらなるべく早く入れ歯を作ったクリニックで相談するようにしましょう。
ご自分のお口にぴったり合った入れ歯を作っていただき、その後の人生を楽しく豊かなものにしてくださいね!

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