はじめに
歯をなくしてしまうのはとてもショックなことです。
なくしてしまった歯を補うにはさまざまな治療法があり、たとえば入れ歯やブリッジ、インプラントなどが挙げられます。
でも、どの治療法を選べばいいか迷ってしまいますよね?
どれを選ぶかによってその後の生活に影響が出るため、正しく理解し納得した上で治療法を選びましょう。
ここではそんな治療法の中でもブリッジに絞って、さまざまな視点からご紹介します。
どの治療法にすればいいか迷っている方も、ブリッジにしようと決めた方もぜひ読んでみて下さい。
ブリッジ治療とは
ブリッジ治療とはなくなった歯の両隣の歯を削り、橋のようにつなげて行う治療法です。
2本の歯をつなげることで、なくなった歯の審美性や機能性を回復することが可能です。
このブリッジ治療に必要な通院回数は3~4回と言われています。
1回目で土台になる歯を削って次にブリッジの型を取って、3回目でブリッジを装着する・・という流れです。
最初に歯の状態をチェックして土台になる両隣の歯を削っていきます。
どの程度歯を削るのかはクリニックの考え方や患者さんの歯の状態によって違いますが、土台になる歯を削る量が多いほど耐久性が向上すると言われています。
とは言っても、まだ健康な歯を削ってしまうのはリスクがあるため削る量については慎重になる必要があります。
次に、上下や反対にある歯の噛み合わせをチェックしながら土台になる型を取っていきます。
ブリッジが完成するまでは仮歯で過ごしますが、金属製のものなら1週間程度、セラミック製だと1~2週間程度と短期間で済みます。
その後、噛み合わせの調整が行われセメントを使って固定すれば終了です。
1時間もかからずセメントは固まるため、いつも通りの生活がすぐに送れます。
治療が終ったら3~4ヶ月に1回の頻度でクリニックへメンテナンスに通うと寿命を延ばせると言われています。
ブリッジの素材
では、ブリッジに使われる素材にはどういったものがあるのでしょう。
ブリッジと一言で言っても、素材はさまざまなものがあります。
どういった素材がご自分の理想と合っているのかをしっかり考えてた上で選ぶようにしましょう。
- オールセラミック
全てが白いセラミックでできているもので、金属を全く使っていないため変色しづらく歯ぐきに黒ずみが起きません。
ただ、強度については劣るため奥歯には不向きだと言われています。
噛み合わせ具合によっては割れやすい特徴があります。 - メタルボンド
金属製のフレームを使っているので強度に優れており、外側がセラミックで裏側は金属製のフレームが見えます。変色しづらく自然なつやがあります。 - ハイブリッドセラミック
セラミックにレジンを混ぜて作っており、天然の歯と同様の強度が望めます。 - 金銀パラジウム合金
プラチナの合金や金合金などを使っているので、歯にフィットしやすい特性があります。
また、適度な強度があるのもメリットですが、金色をしているため若干目立つのが特徴です。
時間の経過と共に黒ずむことがあります。
ただ、価格が安いので一時的な補てん物として使う場合もあります。 - レジン前装冠
金属製のフレームに白い色の硬質レジンを使っている強度に優れた素材です。
歯の裏側からは金属が見え、使用している間に土台の歯と被せものとの間に黒ずみが起こることがあります。
ブリッジ治療の費用
保険が使える場合は1本当たり1~2万円程度です。
ただ、保険が使えるブリッジ治療の素材は審美性に劣り耐久性も低いものが多いです。
天然の歯のような審美性で耐久性の高いセラミックだと保険が使えないため、高額になることを理解しておきましょう。
ブリッジのメリット
では、ブリッジのメリットとはどういったものなのでしょう。
・自分歯のように噛める
ブリッジとは自分の歯に被せものをする治療ですので、噛んだ時に周囲の歯と同様の噛み心地が回復できます。
いっぽうで、入れ歯やインプラント治療では噛む力を受け止めるのが歯ではなく歯ぐきや骨なので、噛んだ時の感触は元の歯とは違うものです。
- 被せものがしっかりと固定できる
ブリッジは完成の際土台になる歯に接着剤で固定されますので、入れ歯のようにずれたり違和感があったりしません。
インプラントは最終的に被せものを付けるため強い力がかかりすぎると外れる可能性がありますが、ブリッジだとその心配もないのがメリットです。 - 白い歯が入れられる
保険内のブリッジ治療でも前歯に白い被せものを入れられます。
内側に関しては金属が使用されますが、基本的に見えないところなので気にならないでしょう。
ただ、保険でなく自由診療だと前歯も奥歯も全てを白い歯で治療できるため、前もってクリニックで相談するといいでしょう。 - 治療期間が短い
ブリッジ治療は最短2回で治療が終わることもあります。
1回目に歯を削り型取りをして次に被せものを装着する・・という場合もあります。
ですが、入れ歯やインプラントだと最低4回の通院が必要で、治療期間もインプラントの場合は骨とインプラントが結合するのを待つ必要があるため数か月はかかります。
クリニックへ行く回数を減らしたい、治療期間を短くしたい・・と思う方はブリッジにはメリットが多いでしょう。
ブリッジのデメリット
このように優れた治療法であるブリッジでもデメリットが全くないわけではありません。
ブリッジの最大のデメリットは土台になる歯にかなり負担がかかることです。
ものを噛む時には歯に力がかかりますが、ブリッジなら健康な両隣の歯がなくなった歯の分を負担することになります。
その結果、健康な歯に負担が書かてしまい、寿命が短くなることがあるのです。
ブリッジ治療を行ったせいで、健康な歯まで寿命が短くなるなんていやですよね?
また、虫歯になるリスクが上がるとも言われています。
まとめ
ブリッジについて具体的にご紹介してみました。
ブリッジにはさまざまな種類があり、保険が使えるかどうか以外にも審美性や強度なども考慮して選ぶことが大切です。
大切な歯を補うための治療なので、後になって後悔することのないようにしっかりと検討しましょう。
今後ブリッジ治療を行う際にはぜひご参考にしてみて下さい。