インプラント周囲炎を予防するケア方法とは

はじめに

インプラント治療はなくした歯を歯根部から回復でき、審美性も高くしっかりと噛めるため治療を受ける方が増えています。
ただ、ケアを怠るとインプラント周囲炎になってしまい、せっかく高い費用をかけ治療したインプラントがむだになることがあります。
ここではインプラント周囲炎を予防するケア方法についてご紹介します。

インプラント周囲炎とは

インプラント治療では歯槽骨と言われるあごの骨に穴を開けインプラントを埋め込み、セラミックなどで作られた人工歯を装着するものです。
入れ歯よりはるかに審美性が高いため自然な歯に近く、ものを噛む時にしっかりと噛むことができます。
ただ、保険が効かないため平均すると費用は1本当たり40万円程度かかると言われています。
現在、300万人以上もの方が治療を受けており優れた治療法ですが、治療後のケアを怠ると、インプラントの周りが細菌感染し炎症が起きるインプラント周囲炎になり、最悪歯槽骨が溶けてしまいインプラントが脱落することもあります。
ある患者さんはインプラント治療を受けたものの治療した部位の周りから膿が出るようになり、インプラントを取り除き人工骨を移植し現在では入れ歯を入れて生活することになったそうです。
インプラント周囲炎の症状としては歯ぐきから出血したり腫れたりしますが、あごの骨が破壊されてしまうとインプラントがぐらつきだし、さらに進むとインプラントが脱落してしまうこともあります。
また、インプラント周囲炎になると歯周病菌が増殖してしまい、歯ぐきの血管を通して血液に流れ込んだり、唾液から全身へと流れ込み心臓病や糖尿病、動脈硬化や呼吸器系の疾患を発症したり、進行したりなどのリスクがあります。
つまり、インプラント周囲炎になるとお口の中だけでなく全身へも悪影響があるということです。

インプラント周囲炎の原因

さて、インプラント周囲炎の最大の原因はプラークで、プラークコントロールがおろそかだとお口の中に細菌が増えインプラントが細菌感染します。
また、ストレスやたばこ、歯ぎしりや口呼吸・・などがあると感染リスクが高まると言われています。
そうならないためにも、お口の中のケアが重要で、細菌の数を減らすことは当然ですが、感染するリスクを少しでも取り除くようにしましょう。
つまり、インプラント周囲炎を予防するには総合的に対策を取る必要があるわけですね。

インプラント周囲炎を予防するケア法

しっかりとお手入れする

 

一見簡単なことのように感じますが、これが最も重要です。
最初のうちはクリニックで指導された通りのケア法で行っていたものの、つい調子がいいと自己流になってしまい、インプラント周囲炎になってしまう・・というパターンが多いです。
インプラント周囲炎の最大の原因はプラークなので、日ごろのケアがしっかり行われないと意味がありません。
ケアをいい加減にしたばかりにインプラント周囲炎にならないよう注意しましょう。

クリニックでのケア

 

インプラント周囲炎を予防するには定期的にクリニックで診てもらうことも重要です。
では、どういったケアを行うのでしょうか?

まず、歯科医師が目視でチェックします。
インプラントや周りの歯、歯ぐき、粘膜などに炎症やトラブルがないかを目で見て確認します。
同時に、歯周ポケットが深くなっていないか、日ごろの歯磨きはしっかりできているか・・などもチェックします。
次に、噛み合わせをチェックし調整します。
噛み合わせが悪いと、全身のバランスにも支障が出てしまい頭痛や顎関節症の原因になると言われています。
歯は知らず知らずのうちに少しずつ移動しており、噛み合わせも一定ではないので定期的にチェックしてもらう必要があるからです。
もし、噛み合わせのバランスが崩れている場合にはインプラントの調整などをすることもあります。
また、レントゲン撮影を行ってインプラントの周りの状態など、目で見て分からないところまでチェックします。
インプラントを外してクリーニングを行うこともあります。
ただ、外さずお口全体をクリーニングするだけで終わることもあります。
それぞれどういった内容かを紹介します。
まず、インプラントを外してクリーニングする場合ボルトを外すということではなく、クラウンの部分を外し接合部分などに付着したプラークなどをきれいにします。
インプラントにはセメントで接合しているものとネジで取り外せるものがあり、セメントで接合しているものは外してメンテナンスできません。
なお、外してクリーニングする頻度は3か月~数年に1度とクリニックによって差があります。
お口のクリーニングも行います。
歯周病を予防したり、治療を行うためのクリーニングと施術内容は同じで、歯の表面や歯周ポケットなどご自分では取り除けないプラークを取り除く施術を3~6か月に1回程度の頻度で行うことをおススメします。
もし、磨けていないところがあれば、歯磨き指導を行うこともあります。

その他

 
インプラント周囲炎を予防するにはたばこを吸わないことも重要です。
それ以前にたばこは百害あって一利なしと言われています。
喫煙年数や本数によっても違いますが、歯周病の進行は2~8倍も早くなるというから驚きです。
そもそも、たばこを吸う方はインプラント治療は受けないことが今では常識になりつつあります。
インプラント治療前に歯周病治療を済ませることも重要です。
インプラント周囲炎はいったんなってしまうとご自分の歯よりはるかに速く進行するため、かかってしまってから治療するのが難しいと言われています。
ですので、そもそもならないようにすることこそが時間的にも費用的にも節約になります。
ですので、歯周病にかかっている方はインプラント治療を行う前に治すようにしておきましょう。

まとめ

インプラントを長持ちさせるには治療後の生活の仕方やケア方法が大切です。
特に日ごろのセルフケアやクリニックでのメンテナンスを受ける、たばこをやめることはインプラント周囲炎を予防するのに大変重要です。
ここでご紹介した予防法を実行していただき、せっかく治療したインプラントを少しでも長持ちさせるようにしましょう!

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