前歯のインプラントならではの注意点とは

はじめに

歯を失う理由には歯周病や虫歯、けがなどがありますが、前歯を失ってしまうケースも多くあります。

前歯を失うと見た目が悪くなるだけでなく、きれいな発音をすることができなくなったり、食事の際に食べものを噛み切ること難しくなったりします。ですので、歯が抜けたままで放っておくと生活する上で不便に感じることが多くあります。

失ってしまった前歯を回復する方法にインプラント治療がありますが、前歯をインプラント治療するのは他の歯に比べると難しいと言われています。

ここでは前歯のインプラント治療について詳しくご紹介しますので、ぜひご参考になさってみてくださいね。

前歯のインプラント治療の流れ

まず、前歯のインプラントの治療の流れについてご紹介しましょう。

1.検査

インプラント手術を行う前に、CTやレントゲン撮影を行って患者さんの骨の吸収具合や骨の厚みなどを診ていきます。また、歯型を取りインプラントに装着する人工歯の形をどういったものにするか決めていきます。

2.インプラントを埋め込む

局所麻酔を行って歯ぐきを切り開き、インプラントを埋め込むところを見えるようにします。さらに、インプラントを埋め込むところの骨に印をつけ専用のドリルでインプラントを入れる目安になる穴を開けていきます。

このガイドに合わせてドリルで穴をさらに大きく開けていき、インプラントを入れるための大きさの穴にしていきます。この穴にインプラントを埋め込み、そこに仮のふたをします。

3.骨を作る

次に、インプラントの周りの骨の厚みを作るため、骨を作る手術を行っていきます。材料として使うのは自分の骨や代わりの骨、またはそのどちらも使うことがあります

さらに、その移植した骨がきちんと骨になるよう、特殊な膜をそこに置き保護していきます。

4.縫い合わせる

インプラントと作った骨を覆うため、歯ぐきを縫い合わせて閉じます。この時に、閉じるための歯ぐきが足りずに歯ぐきに余計な力がかかる場合には歯ぐきを伸ばす処置を行うこともあります。

抜糸するまでの期間は1週間程度のことが多いです。

5.仮歯

インプラントと手術を行っただけでは前歯がない状態なので、その間は仮歯を装着した状態で生活します。ただ、仮の歯は取れやすいのでこの歯で食べものを噛むのはやめておきましょう。

6.人工歯を装着する

インプラントと骨がしっかりと結合するまでには4〜6ヶ月程度かかると言われています。これが終わったら人工歯を装着していきます。これを上部構造と呼んでいます。

インプラントの仮歯が見えるためそれを外しアバットメントとインプラントを連結している芯を入れます。まず、局所麻酔を行って歯ぐきを切り開いていきます。最終的に歯型を取り人工歯を装着すれば治療が終わりです。

前歯のインプラント治療は難しい

前歯をインプラント治療するのは非常に難しいと言われています。

その理由は前歯の唇側にある骨ははがき程度の厚みしかないと言われているためで、高度な技術がないときれいな前歯にすることができないからです。

前歯のインプラントを失敗する例とは

技術力の高さが必要となる前歯のインプラント。よくある失敗例とはどういったものなのでしょうか?

他の歯より長くなる

あごが痩せてしまう骨吸収により歯茎が後退しまって、インプラントがあるところの歯だけが長く見えてしまうということがあります。さらに、インプラントを入れる箇所が適切でなかった場合に隣の歯に比べて長く見えることがあります。

歯ぐきが黒ずんで見える

歯ぐきが薄くなってしまうと、人工歯を支えているアバットメントが透けてしまうため、歯ぐきが黒く見えることがあります。こういった黒ずみについてはジルコニアなどを使用するなどすれば回避できると言われています。

インプラントがぐらつき脱落する

特に前歯の外側の骨は薄くなっているためせっかく埋め込んだインプラントが不安定になってしまい、インプラントがしっかりと骨と結合しないことで脱落してしまうことがあります。 

前歯をインプラント治療する際のポイント

治療するのが非常に難しいと言われている前歯のインプラントですが、どういったことに注意すればいいのかいくつかのポイントをご紹介しましょう。

できる限り治療を早く始める

歯を失ったまま長い間放っておくと、骨吸収がどんどん進んでしまうと言われています。

骨が痩せれば痩せるほどインプラントを埋め込むのは難しくなり、前歯は特に骨が薄いところなのでインプラントを埋め込むのは難しくなってしまうのです。

金属を使っていないインプラントを選ぶ

インプラントに一切金属を使っていない製品を選べば、歯ぐきの色が黒ずんだり、金属が透けて見えたりするのを防止できます。費用が比較的高額になることがありますが、審美性の高さが求められる前歯のインプラントの場合にはセラミックやジルコニアなどの金属を使っていないものを使うといいでしょう。

さらに、インプラント体と被せものとを連結するアバットメントと言われるものはチタンでできていることが多いですが、最近ではジルコニア製のものも出てきており、好きなアバットメントを選べるクリニックもあるようですね。

前歯のインプラント治療の症例数が多いクリニックを選ぶ

最近、インプラント治療を行うクリニックが増えているためどのクリニックで治療を受ければいいのか迷ってしまう方が多いようです。

どのクリニックで選べばいいのかはご自分の症状に似たような症状の治療を多く行なっているクリニックを治療しているクリニックを選ぶことが大切です。

まとめ

前歯を失ってしまうと食事の際に支障が出たり、会話や審美性の問題も出てきます。そのため、前歯のインプラント治療を成功させるためには審美性・骨の状態・噛み合わせがどうかなどを考えながら行う必要が出てきます。

また、骨が不足している場合には骨を作る手術が必要になることもあります。さらに、メンテナンスも重要です。

メンテナンスには自宅で行うセルフケアとクリニックで定期的に行うものとがありますが、どのどちらか一方が欠けてもインプラントの寿命を延ばすことは不可能です。

せっかく費用をかけて治療した前歯のインプラントですので、寿命を延ばせるように努めて下さいね!

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