目次
はじめに
歯をなくしてしまった時にインプラント治療を受けたいけれどどのくらい費用がかかるのか不安・・という人は多いはずです。
インプラントは保険外診療のためクリニックによって費用に差があり、1本当たり15万円程度のものもあれば、50万円以上のものまであります。
その理由は歯科医師の技術や考え方、使用する材料などによって大きな違いがありますが、実際にはどの程度の費用がかかるのでしょうか?
インプラントとは
そもそもインプラントとは歯周病や虫歯などが原因で歯がなくなったところにインプラントつまり人工歯根を埋め込んで、そこに人工の歯冠を装着する治療法です。
今では歯科治療においてのインプラント治療という言葉が使われるようになり、広く知れわたるようになりました。
インプラントとは本来、しっかり埋め込むとかしっかり差し込む・・といった意味があり、歯科用語では人工歯根のことをインプラントと呼んでいるようですね。
このインプラントは健康な自分の歯と同様の審美性と噛み心地を回復できると言われています。
さらに、なくなった歯の部分だけを治療するためブリッジのような両隣の歯を削ることもなく、入れ歯のように両側の歯をばねで傷める心配もありません。
インプラントの歴史
現在のインプラントの原型はスウェーデンのある博士により開発されたと言われています。
1965年より臨床応用され始めたこの治療法は骨としっかり結合し、条件によってはかなりの期間機能すると言われています。
チタンが主な材質となっており、開発された当初は表面が機械によって研磨されていたようですね。
その後、世界各国のメーカーによって製造開発されてきたのですが、現在でもチタン製が主流となっています。
さらに、チタンの表面に細かい凹凸をつけることで骨との結合が早くなり、しっかりと結合することが可能になりました。
システムやサイズについてもさまざまな改良が加わり、東洋人に合ったインプラントも開発されました。
こういったインプラントの製造や開発は精密加工業と医学的研究が協力し合うことで発展してきたと言ってもいいでしょう。
ちなみに、日本のインプラント製造技術は世界最高水準だと言われています。
インプラントの費用の相場とは
現在、インプラントの費用の相場は総額30~50万円程度が一般的です。
10年ほど前までは50~100万円が相場でしたので、いまだ高額な治療と歯言えますが、かなり気軽に治療できるようになってきたと言えます。
インプラント治療は保険適用が認められたものも一部ありますが、その適応条件は厳しいため、通常では保険診療ではない自由診療で受けるのが一般的です。
この自由診療とはクリニックが自由に料金を決められるため、クリニックによっては治療費に違いがありますが、おおよそ30~50万円が相場と言われています。
以前は現在より特殊な治療法だったため、材料や治療法も今とは違ったものでした。
インプラントを日本に導入したと言われている歯科医師はこの最先端の治療法を早く日本中に広めたい・・という気持ちがあり、1本100万円程度で治療を始めたと言われています。
高額な治療費だと思われがちですが、その当時はかなり赤字だったようですね。
その当時は一部の方しか受けられなかったこの治療がだんだんと普及し、価格が下がってきたおかげで気軽に治療が受けられるようになったというのはインプラントだけに限ったことではなく、他の治療でもよくあることです。
こういった経緯があり、現在インプラントは30~50万円程度で治療が受けられるようになりました。
激安インプラントは安全?
最近、激安インプラント治療を行っている一部のクリニックもあるようですが、いくつか料金プランが設定されており実際治療を受けるとなると、相場と同等なものを選ぶように誘導されるようです。
安くインプラント治療を受けられると思って行ったのに結局高い金額を払うことになり、別のクリニックへ行った・・という例も耳にします。
必要となる設備や機器類、スタッフなどを減らすことで低価格のインプラント治療を行うクリニックもあるようですが、反面、安全面や衛生面には問題があるようですね。
高い治療はよくて安いのはダメだ・・というわけではありませんが、安全性や衛生管理、アフターフォローなど、治療が終わってからのことまで総合して考えた上で慎重にクリニック選びをするようにしましょう。
インプラント治療を安く受けるには
医療費控除を受ける
保険外診療のインプラント治療は当然全額自己負担になるわけですが、医療費控除の対象となるので知っておきましょう。
医療費控除とは同居している家族の年間の医療費が10万円以上になった場合、支払った医療費の一部が還付される制度のことです。
これにはインプラント治療における検査や診断料、手術代以外にも通院にかかった交通費も対象となるため、レシートや領収書は保管しておくようにしましょう。
ローンや分割払いを利用する
高額なインプラント治療代を用意できない場合でも、分割払いやローンを利用できることがあります。
クリニックが提携している信販会社が扱うデンタルローンやクレジットカード、銀行の多目的ローンなどを利用できたりします。
中にはクリニックと直接契約して分割払いできることもあるようですね。
保険が適用されることも
2012年より事故や病気などであごの骨をなくしてしまった人に限り、インプラント治療に保険が適用できるようになりました。
ただ、これを適用するにはいくつかの条件があるため事前に確認しておく必要があります。
まとめ
インプラント治療はブリッジや入れ歯とは違い外科手術を必要とするため、簡単に金額だけで治療を決めるのは危険です。
事前にしっかり調べた上で治療を進めるようにしましょう。
もし、インプラント治療でトラブルが起きた場合には慰謝料を請求したり、料金を返してもらうこともできます。
ただ、その対応はクリニックによって違うため、治療を受ける前に信頼できるクリニックかどうかしっかり見極めましょう。
また、治療の説明を受ける際にはメリットだけでなくデメリットも説明してもらうといいでしょう。
ぜひ、インプラント治療を受ける際のご参考になさってみてくださいね!